【2026 年最新】「空き家を持っているだけ」で負担が増える時代へ?京都市・寝屋川市の「空き家税」から考える、これからの空き家対策

「実家を相続したものの、誰も住んでいない」

「将来使うかもしれないので、とりあえずそのままにしている」

「売却するほどでもないと思い、何年も空き家になっている」

このような不動産を所有している方にとって、今後注目しておきたいのが、自治体による空き家への課税強化の動きです。

これまで空き家問題というと、倒壊の危険がある建物や、長期間放置されて周辺環境に悪影響を与えている住宅が主な問題として取り上げられてきました。

しかし、最近は少し状況が変わってきています。

建物がきれいに管理されていたとしても、実際に誰も住んでおらず、住宅として活用されていない不動産について、自治体が「市場に流通させる」「有効活用する」ことを促す動きが始まっているのです。

その象徴的な事例が、京都市の「非居住住宅利活用促進税」と、大阪府寝屋川市の「空き家流通促進税」です。

今回は、関西を中心に不動産売買やリースバック、不動産再生に取り組むヤマトハウステックが、こうした「空き家税」の動きを踏まえながら、これから空き家を所有する方がどのような選択を考えるべきなのかを解説します。

空き家問題が「放置された家」だけの問題ではなくなってきた

日本では人口減少や高齢化、相続などを背景として、空き家の増加が社会問題となっています。

空き家が増える理由はさまざまです。

親が亡くなって実家を相続したものの、子どもはすでに別の場所に自宅を所有している。

高齢の親が施設へ入居し、それまで住んでいた家が空いた。

転勤や住み替えによって以前の自宅を使わなくなった。

兄弟姉妹で不動産を相続したため、誰がどうするのか決められない。

このような事情から、「とりあえず空き家のまま所有する」というケースは決して珍しくありません。

しかし、不動産は所有しているだけでもコストが発生します。

固定資産税や都市計画税だけでなく、マンションであれば管理費や修繕積立金、戸建住宅であれば庭木の手入れ、建物の補修、防犯対策なども必要です。

さらに、建物は人が住まなくなると想像以上のスピードで傷むことがあります。

換気されないことで湿気がたまり、カビや腐食が進むこともあります。給排水設備も長期間使用しなければ劣化する可能性があります。

つまり、空き家は「何もしなければ現状のまま保存できる資産」とは限りません。

時間が経過するほど建物の状態が悪化し、結果的に売却しにくくなるケースもあります。

そこに新たに加わろうとしているのが、「利用されていない住宅を持ち続けること自体のコスト」という考え方です。

京都市が導入する「非居住住宅利活用促進税」とは

京都市では「非居住住宅利活用促進税」という新たな税制度の導入が進められています。

一般的には「空き家税」と呼ばれることがありますが、重要なのは、必ずしも老朽化して放置された住宅だけを対象としているわけではない点です。

京都市の制度では、市街化区域内に所在し、生活の本拠として利用する人がいない「非居住住宅」の所有者が課税対象となります。

つまり、「きちんと管理しているから大丈夫」とは限りません。

京都市も公式のQ&Aで、住宅の管理状態にかかわらず、生活の本拠を置いている居住者がいない住宅は対象となり得ると説明しています。

一方で、賃借人を募集している住宅や販売活動を行っている住宅などについては、一定の要件を満たすことで課税免除となる場合があります。

京都市では現在、令和 12 年度、つまり 2030 年度からの課税開始を予定しています。

この制度から見えてくるのは、自治体が単純に税収を増やしたいということではありません。

「使われていない住宅を、そのまま眠らせないでほしい」

「売却する、貸す、活用するなどして住宅市場に戻してほしい」

という政策的なメッセージだと考えることができます。

大阪府寝屋川市でも「空き家流通促進税」の動き

そして、ヤマトハウステックが拠点を置く大阪府内でも大きな動きがありました。

大阪府寝屋川市では、2026 年 7 月 9 日、「空き家流通促進税」に関する条例が市議会で可決されました。

寝屋川市の制度で特に注目されるのは、空き家を市場に流通させることを明確な目的としていることです。

条例案では「空き家」を、住宅のうち現に人が居住していない状態にあると認められるものと定義しています。

今後、総務大臣の同意を得た後に公布され、システム構築や対象となる空き家の調査などを経て、早ければ 2029 年の早期施行が見込まれています。

京都市と寝屋川市では制度の内容や対象範囲が異なるため、同じ「空き家税」という言葉だけで一括りにはできません。

しかし、共通している考え方があります。

それは、

「住宅は、使われないまま長期間保有されるよりも、売却・賃貸・利活用などによって市場に戻していくべきではないか」

という方向性です。

今後、空き家問題を抱える他の自治体がこうした制度を参考にする可能性も考えられます。

「まだ課税開始まで時間がある」から放置してよいとは限らない

ここで空き家を所有している方が注意したいのは、「課税開始は数年先だから、まだ何もしなくても大丈夫」と考えてしまうことです。

不動産は、売ろうと思った翌日に必ず売れるものではありません。

まず所有権を確認し、相続登記が終わっていなければ手続きを行い、土地や建物の状態を調査し、売却価格を査定する必要があります。

共有名義であれば、他の共有者との話し合いも必要になります。

境界が確定していない土地では測量が必要になることもありますし、建物の状態によっては解体して更地にした方が売却しやすい場合もあります。

さらに、空き家の所在地によって不動産としての流動性は大きく異なります。

大阪市内や駅近の住宅地であれば比較的早く買主が見つかることもありますが、郊外や人口減少地域、再建築に制限がある物件、接道条件に問題がある物件などは、売却まで時間がかかる可能性があります。

だからこそ重要なのは、「売るかどうかを決めること」よりも先に、「今の不動産価値と選択肢を知っておくこと」です。

空き家になったら「売る・貸す・活用する」を比較する

空き家を所有したからといって、必ず売却しなければならないわけではありません。

大切なのは、その不動産に合った方法を選択することです。

例えば、立地が良く賃貸需要がある住宅なら、リフォームを行って賃貸住宅として活用する方法があります。

将来的に自分や家族が住む予定があるのであれば、それまで一定期間だけ賃貸する選択肢も考えられます。

一方で、築年数が古く修繕費が高額になる住宅や、賃貸需要が少ない地域では、無理に賃貸経営を始めるより売却した方が合理的なケースもあります。

また、建物の価値がほとんど残っていない場合でも、土地として価値があるケースがあります。

反対に、解体費用をかけて更地にしても売却価格がそれほど上がらないケースもあります。

空き家対策で難しいのは、すべての物件に共通する正解がないことです。

「古いから解体した方がいい」

「空き家なら賃貸に出した方がいい」

「とにかく早く売った方がいい」

こうした判断を一律にするのではなく、立地、土地価格、建物状態、接道状況、賃貸需要、将来の利用予定などを総合的に判断する必要があります。

相続した実家は「とりあえず保有」が一番判断しにくくなることも

ヤマトハウステックでも、不動産のご相談を受ける中で、相続した実家について「まだ売る決心がつかない」というお話を聞くことがあります。

もちろん、思い出のある実家をすぐに売却する必要はありません。

ただし、何年も何も決めないまま時間が経過すると、別の問題が生じることがあります。

相続人が亡くなり、さらに次の相続が発生すると、所有関係が複雑になることがあります。

最初は兄弟 2 人の共有だったものが、次の世代では複数の相続人に分かれることもあります。

そうなると、売却したくても全員の意見をまとめることが難しくなる可能性があります。

不動産は時間が経てば必ず価値が上がる資産でもありません。

地域によっては人口減少により住宅需要が低下する可能性もあります。

「今すぐ売る必要はない」

という判断と、

「何も考えずに放置する」

という状態は、まったく違います。

売却価格を把握したうえで保有するのか、賃貸にするのか、将来売却するのか。

一度整理しておくだけでも、その後の選択は大きく変わります。

ヤマトハウステックが考える「空き家対策」は売却だけではありません

私たちヤマトハウステックでは、大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山など関西エリアを中心に、不動産売買、買取、不動産再生、リノベーション、リースバックなどのご相談をお受けしています。

空き家のご相談をいただいた場合も、最初から「売却ありき」で考えるわけではありません。

一般のお客様へ仲介で売却した方が高く売れる物件。

不動産会社が直接買い取った方が早く現金化できる物件。

リフォームして賃貸にした方が収益性のある物件。

建物を解体して土地として売却した方がよい物件。

そのままでは一般市場で売りにくくても、不動産会社や投資家であれば購入を検討できる物件。

不動産には、それぞれ異なる出口があります。

特に空き家は、築年数だけでは価値を判断できません。

土地の形状や接道、再建築の可否、用途地域、周辺の成約事例、賃貸需要などを確認することで、所有者の方が想像していなかった活用方法が見つかることもあります。

「空き家税」のニュースを、所有不動産を見直すきっかけに

京都市や寝屋川市の動きを見ていると、これからの空き家政策は「危険な空き家を取り締まる」という段階から、さらに一歩進みつつあるように感じます。

これまで空き家を所有することについて、

「固定資産税を払っているのだから問題ない」

「きちんと管理していれば大丈夫」

と考えていた方も多いかもしれません。

しかし今後は、住宅が不足している地域や、空き家問題が深刻な地域を中心に、使われていない住宅を市場へ戻すことを促す政策がより重要になっていく可能性があります。

もちろん、京都市や寝屋川市の制度がそのまま全国へ広がると決まったわけではありません。

また、課税対象や免除条件などは自治体や制度によって異なります。

そのため、「空き家を持っているとすぐに税金が増える」と過度に不安になる必要もありません。

ただ、一つ言えるのは、空き家を「何となく所有し続ける」ことについて、以前よりも慎重に考える時代になってきているということです。

空き家は、所有しているだけでも固定資産税や管理費用がかかります。

時間が経過すれば建物が劣化する可能性があります。

さらに今後は、地域によって新たな負担や制度が設けられる可能性も考えておく必要があります。

だからこそ、

「売るかどうかは決めていないけれど、今いくらなのか知りたい」

「相続した実家をどうすればよいか分からない」

「貸すのと売るのはどちらが得なのか知りたい」

という段階で、一度専門家に相談してみることが大切です。

査定をしたからといって、必ず売却しなければならないわけではありません。

現在の資産価値と選択肢を知ったうえで、「今は保有する」という判断をすることも、立派な不動産戦略です。

空き家・相続不動産のお悩みはヤマトハウステックへ

ヤマトハウステックでは、関西エリアを中心に、空き家や相続不動産についてのご相談を承っています。

「実家を相続したが使う予定がない」

「長年空き家のままになっている」

「古い家なので売れるか分からない」

「再建築できるか分からない」

「荷物が残ったままになっている」

「賃貸にするか売却するか迷っている」

「できるだけ早く現金化したい」

このようなお悩みも、物件の状況を確認したうえでご提案いたします。

空き家問題は、時間が経てば自然に解決するものではありません。

一方で、早い段階で不動産の状況を把握しておけば、売却、買取、賃貸、リフォーム、建替えなど、選択できる方法が増える可能性があります。

京都市や寝屋川市で進む「空き家への課税」の動きは、単なる税金のニュースではなく、日本の住宅政策が「空き家を所有する時代」から「空き家を流通・活用する時代」へ変わり始めているサインなのかもしれません。

空き家をお持ちの方は、この機会に一度、ご自身の不動産について「現在の価値」と「これからの活用方法」を考えてみてはいかがでしょうか。

ヤマトハウステックでは、お客様の状況やご希望をお伺いしたうえで、それぞれの不動産に合った方法をご提案いたします。

売却するかどうか決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。

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