税金滞納の原因、延滞税、公売と競売の違い、売却による解決方法
税金の滞納で自宅が差し押さえられても、売却できる場合があります。税務署と市役所が立ち会った実際のリースバック決済をもとに、不動産会社の視点から解説します。
先日、税金の滞納によって差押登記がされていた不動産の売買決済を行いました。
今回は通常の不動産売買とは異なり、税務署と市役所の担当者も決済に立ち会うことになりました。
売主様には国税と固定資産税などの滞納があり、不動産にはそれぞれの差押えが入っている状態でした。
当社では、この不動産をリースバックによって売却するお手伝いをさせていただきました。リースバックとは、自宅を売却した後、買主と賃貸借契約を結ぶことで、家賃を支払いながらそのまま住み続ける仕組みです。
今回の決済では、売買代金を受け取って終わりではありません。売却代金から滞納している税金を確実に納付する必要があったため、決済終了後も銀行へ移動し、税務署と市に対する納付が完了するところまで確認しました。
不動産の差押えがある売買では、こうした関係機関との調整が欠かせません。
税務署と市役所の双方が関係する場合、どちらにいくら納付すれば差押えを解除できるのか、住宅ローンなどの抵当権が残っていればどう処理するのか、事前に確認しておく必要があります。
また、納付しただけで登記簿上の差押えが自動的に消えるわけではないため、差押解除と抹消登記の手続きについても確認しなければなりません。
今回のような決済は、通常の売買に比べて調整する事項が多くなりますが、条件が整えば、差押えのある不動産でも売却を進めることは可能です。
実際に差押えのある方からご相談を受けると、「もう家を売ることはできないと思っていた」「このまま競売になるのを待つしかないと思っていた」とお話しされることがあります。
しかし、税金の滞納による差押えと、裁判所が行う競売は同じものではありません。また、差押えを受けたからといって、直ちに自宅を明け渡さなければならないわけでもありません。
今回は、税務署や市役所が不動産を差し押さえる原因、延滞税や延滞金の計算方法、税金と住宅ローンの支払いの優先関係、そして自宅を売却して滞納を整理する方法について、実務上の注意点も交えながら説明したいと思います。
税金を滞納すると、なぜ自宅が差し押さえられるのか
不動産の差押えは、税金や借入金などの支払いが滞った際に、法律に基づいて財産を確保するための手続きです。
税金の場合、国や地方自治体には、一定の手続きを経て滞納者の財産を差し押さえる権限があります。
例えば、所得税を滞納している方であれば税務署、固定資産税を滞納している方であれば市区町村が差押えを行うことがあります。
ただし、税金を1回払い忘れたからといって、必ず自宅が差し押さえられるわけではありません。
一般的には、納期限を過ぎると督促が行われ、必要に応じて財産調査や差押えへと進みます。
国税の場合、原則として督促状などを発した日から起算して10日を経過する日までに完納されなければ、差押えが可能になります。一定の場合には、これより早く差し押さえることができる規定もあります。
実際にどの財産を差し押さえるかは、滞納額や財産状況などによって異なります。
預貯金や給与が対象になることもあれば、土地や建物が差し押さえられることもあります。
ここで知っておいていただきたいのは、住宅ローンを毎月きちんと返済していても、税金の滞納があれば自宅が差し押さえられる可能性があるということです。
住宅ローンの返済と納税は別の義務です。
住宅ローンを完済している方であっても、固定資産税や所得税などの滞納が続けば、不動産が差押えの対象になることがあります。
税務署による差押えは、どのような税金が原因になる?
税務署が扱うのは国税です。
個人の方であれば所得税、消費税、相続税、贈与税などが代表的です。
会社経営者や個人事業主の方の場合は、事業の資金繰りが悪化したことをきっかけに、所得税や消費税などの納付が難しくなるケースが考えられます。
特に消費税は、売上が発生していても納税時に必要な資金が残っていないことがあります。
売上として入金されたお金を仕入れや人件費、借入金の返済などに充ててしまい、納税の時期になって資金が不足するという状況です。
また、相続税の場合は、不動産を相続したものの、納税に必要な現金を十分に確保できないケースもあります。
相続財産の大部分が土地や建物である場合、資産はあるのに納税資金がないという状況になることも珍しくありません。
このように、税務署による差押えといっても、その背景はさまざまです。
市役所による差押えは、固定資産税だけが原因ではない
市区町村が扱う税金には、固定資産税、都市計画税、個人住民税、軽自動車税などがあります。
また、国民健康保険料など、税金以外の公的な徴収金についても、法律に基づいて滞納処分が行われる場合があります。
不動産を所有している方にとって身近なのは、やはり固定資産税でしょう。
固定資産税は、原則として毎年1月1日時点の所有者に課税されます。
住宅ローンの返済が終わっても固定資産税の支払いは続きますし、収入が減少したからといって、税額が自動的に減額されるわけではありません。
年金生活になって収入が減少した方や、仕事を辞めて収入が不安定になった方などが、固定資産税の納付に苦労することも考えられます。
なお、不動産を購入した際に課税される不動産取得税や、個人事業税などは、都道府県が扱う税金です。これらを滞納した場合には、都道府県税事務所などが差押えを行うことがあります。
登記簿に差押えが入っている場合、まずはどこの機関が、何の債権を原因として差し押さえているのかを確認することが必要です。
税金を滞納すると延滞税はいくら増える?
税金の滞納で気になるのが、延滞税や延滞金です。
国税の場合は「延滞税」、地方税の場合は一般に「延滞金」と呼ばれます。
どちらも、納期限までに納付されなかった税金について、原則として納付までの日数に応じて計算されます。
2026年(令和8年)の国税の延滞税率は、通常の場合、納期限の翌日から2か月を経過する日までが年2.8%、それ以降が年9.1%です。
一方、固定資産税や住民税などの一般的な地方税の延滞金率は、納期限の翌日から1か月を経過する日までが年2.8%、それ以降が年9.1%となっています。
同じ税率でも、国税と地方税では低い割合が適用される期間が異なります。
| 2026年の割合 | 国税の延滞税 | 一般的な地方税の延滞金 |
|---|---|---|
| 納期限後の低い割合が適用される期間 | 原則2か月 | 原則1か月 |
| その期間の年率 | 2.8% | 2.8% |
| 期間経過後の年率 | 9.1% | 9.1% |
※国税の修正申告や期限後申告などには計算上の特例があります。また、延滞税率・延滞金率は毎年見直されるため、過去の滞納期間にはその年の割合が適用されます。
300万円の税金を1年間滞納した場合
仮に300万円の国税を滞納し、2026年の税率が1年間適用されるとします。
分かりやすく最初の60日間を年2.8%、残り305日間を年9.1%として概算すると、次のようになります。
最初の60日間は約13,800円、残り305日間は約228,100円となり、合計で約24万2,000円です。
つまり、300万円の税金を1年間滞納すると、延滞税だけで約24万円増える計算になります。
実際の計算では、納期限、納付日、端数処理などによって金額が変わりますが、滞納を続ければそれだけ負担が増えることは分かると思います。
ただし、延滞税は原則として本税に対して計算されるものであり、延滞税にさらに延滞税が付くような複利計算ではありません。
1年間で滞納額が倍になったという話もあるが、本当なのか
不動産の相談を受けていると、以前確認した滞納額よりも、現在の金額が大幅に増えているという話を聞くことがあります。
中には、1年ほどで滞納総額が倍近くになったというケースもあります。
ただし、先ほどの延滞税率を見れば分かるように、通常の延滞税だけで1年間に税額が2倍になることはありません。
このような場合は、延滞税以外の原因を確認する必要があります。
例えば、前年の所得税を滞納したまま翌年の所得税も納付できなかった場合や、所得税に加えて消費税、住民税、固定資産税などの滞納が重なっている場合です。
また、税務調査などによって申告漏れが判明し、追加の本税や加算税が課されることもあります。
加算税には、過少申告加算税、無申告加算税、重加算税などがあります。重加算税は、事実の隠蔽や仮装などが認められる場合に課されるもので、単に納付が遅れたという理由だけで課されるものではありません。
例えば、当初の滞納が300万円でも、その後に新たな所得税や消費税が発生し、さらに延滞税などが加われば、滞納総額が600万円になることは考えられます。
そのため、滞納額が大幅に増えている場合は、現在の総額だけでなく、本税、延滞税、加算税などの内訳を確認することが大切です。
差押えされた自宅は、そのまま公売や競売になるのか
差押えのある方が特に心配されるのは、やはり自宅を失うことだと思います。
ただ、差押えが入ったからといって、すぐに公売や競売になるわけではありません。
そもそも税金の滞納による「公売」と、住宅ローンなどの滞納による「競売」は、異なる手続きです。
公売は、税務署や地方自治体などが、滞納税金を徴収するために差し押さえた財産を売却する手続きです。
一方、競売は、金融機関などの債権者が裁判所の手続きを利用して不動産を売却するものです。
住宅ローンを滞納し、金融機関が抵当権を実行する場合は、通常、裁判所による担保不動産競売になります。
どちらも所有者の意思にかかわらず不動産が売却される可能性があるという点では共通していますが、手続きを進める機関や根拠となる法律が異なります。
また、税務署による差押えがある不動産について、金融機関が別途競売を申し立てることもあります。
税金の滞納と住宅ローンの滞納が重なっている場合は、複数の手続きが関係することもあるため、特に注意が必要です。
差押登記があるだけでは、公売日が決まったとは限らない
登記簿に「差押」と記載されていても、それだけで公売の日程が決まっているとは限りません。
税金の滞納による差押えは、滞納処分の一段階です。
その後、納付や猶予などによって解決する場合もありますし、滞納が解消されなければ公売へ進む場合もあります。
公売の公告が行われているか、入札が予定されているかなど、現在の手続きの段階を確認することが重要です。
特に公売の手続きが進んでいる場合は、通常の不動産売却に使える時間が限られてきます。
自宅を売却して滞納税金を整理したいと考えているのであれば、できるだけ早い段階で動いたほうが、選択肢は広がります。
税務署と市役所の両方から差し押さえられた場合、どちらを先に払う?
ここは実務上、非常に重要な部分です。
例えば、自宅に税務署と市役所の両方から差押えが入っている場合、どちらの税金を先に払えばよいのでしょうか。
国税だから税務署が最優先なのか、市役所の差押えが先に登記されていれば市税が優先されるのか。
結論としては、単純にどちらが先と決められるものではありません。
税金には、国税徴収法や地方税法などによる優先関係の規定があります。
また、住宅ローンの抵当権が設定されている場合は、その抵当権の設定時期と税金の法定納期限等との関係も問題になります。
例えば、住宅ローンの抵当権が先に登記されていても、すべての税金より必ず優先されるわけではありません。
反対に、税務署の差押登記があるからといって、住宅ローンの抵当権より国税が必ず優先されるわけでもありません。
さらに、国税と地方税の関係では、差押えや交付要求などの手続きも関係します。
登記簿に記載されている順番だけを見て、誰にいくら支払えばよいと判断するのは危険です。
法律上の優先順位と、決済当日の支払い順序は違う
不動産売買では、ここを分けて考える必要があります。
法律上の優先順位は、複数の債権者がいる場合に、どの債権が優先して回収されるかという問題です。
一方、通常の売買決済では、買主が差押えや抵当権の負担を残さずに不動産を取得できるよう、必要な納付額や解除条件を関係者と調整して進めます。
例えば、税務署に300万円、市役所に100万円の滞納があり、売却代金から双方を全額納付できるのであれば、事前にそれぞれの納付額や解除手続きを確認したうえで決済を進めることになります。
しかし、売却代金が不足し、どちらか一方にしか支払えないような場合は、単純な判断では進められません。
片方の差押えが解除されても、もう片方が残れば、買主にとって問題のない状態で引き渡すことができないためです。
今回の決済でも、税務署と市の双方が関係していたため、納付と差押解除の手続きを確認しながら進めました。
売買代金の支払いが終わった後も、銀行で実際に税金を納付するところまで確認したのは、そのためです。
税金を全額払えない場合はどうなる?
ここも誤解されやすいところです。
税金を全額納付できない場合でも、一定の事情によっては差押解除について協議できる余地があります。
ただし、一部を納付すれば必ず解除してもらえるというものではありません。
差押えの対象となっている財産の価値、ほかの担保権の状況、納付できる金額などによって判断が異なります。
また、仮に不動産の差押えが解除されたとしても、残った滞納税金が自動的に免除されるわけではありません。
そのため、売却代金で全額納付できない案件では、関係機関との事前協議が特に重要になります。
差押えされた不動産でも、通常の売買はできる?
差押えのある不動産でも、条件が整えば売却することは可能です。
ただし、差押えがある状態で売買契約を締結しても、その売買によって差押えが当然に消えるわけではありません。
一般的な不動産売買では、買主に差押えなどの負担が残らないようにする必要があります。
そのため、売却代金から滞納税金を納付し、差押解除の条件を満たしたうえで、所有権移転登記などを進める方法が考えられます。
例えば、次のようなケースです。
自宅の売却価格が1,500万円、住宅ローン残債が600万円、国税の滞納が300万円、市税の滞納が100万円だったとします。
この場合、単純計算では売却代金から住宅ローンと税金を差し引いて500万円が残ります。
もちろん、実際には仲介手数料や登記費用などの諸費用も必要です。また、延滞税や延滞金を含めた納付額を確認し、関係者が解除や抹消に応じる条件を整える必要があります。
それでも、売却代金で必要な支払いを整理できれば、差押えのある不動産でも売却できる可能性があります。
一方、住宅ローン残債や滞納税金が売却価格を上回る場合は、より難しい調整が必要になります。
特に住宅ローンの抵当権を抹消するには、金融機関の協力が必要になる場合があります。
このような場合は、いわゆる任意売却として、債権者と協議しながら売却を検討することになります。
ただし、金融機関が売却に同意したからといって、税務署や市役所の差押えまで解除されるわけではありません。
それぞれの関係者と個別に調整する必要があります。
税金を分割で支払っていれば、公売にはならない?
税金を一括で納付できない場合、税務署や市役所に相談し、分割納付について協議することがあります。
ただし、分割納付をしているからといって、必ず差押えや公売を防げるわけではありません。
また、分割納付の約束をしただけで、差押えが自動的に解除されるものでもありません。
国税には「納税の猶予」や「換価の猶予」という制度があります。
例えば、税金を一括で納付すると生活や事業の継続が難しくなる場合など、一定の要件を満たせば猶予が認められることがあります。
猶予が認められた場合は、原則1年以内の期間について納税や換価が猶予され、延滞税が軽減または免除されることもあります。
ただし、申請期限や財産状況などの要件があり、誰でも利用できる制度ではありません。
地方税についても猶予制度がありますので、一括納付が難しい場合は、早めに担当窓口に相談することをおすすめします。
税金を滞納しているからといって、行政機関への相談を避けてしまう方もいらっしゃいますが、放置していても問題は解決しません。
むしろ、納付できる見込みや今後の収入、売却予定などを具体的に説明したほうが、対応方法を検討しやすくなります。
差押えされた自宅をリースバックで売却する方法
今回、当社が取り扱った案件では、リースバックによって不動産を売却し、売却代金から滞納税金を納付しました。
リースバックは、自宅を売却した後も、賃借人としてそのまま住み続けられる仕組みです。
税金の滞納がある方にとっては、自宅の売却代金を納税資金に充てながら、生活環境を大きく変えずに済む可能性がある方法です。
例えば、自宅を1,000万円で売却でき、住宅ローン残債がなく、滞納税金が300万円だったとします。
この場合、売却代金から滞納税金や諸費用を支払い、差押えを解除できれば、残った資金を今後の生活費などに充てられる可能性があります。
そして、売却後は毎月家賃を支払って、同じ家に住み続けることになります。
ただし、リースバックには注意点もあります。
売却価格が通常の仲介売却より低くなることがありますし、売却後は家賃の支払いが必要になります。
また、賃貸借契約の種類や期間、更新条件などによって、住み続けられる条件も変わります。
そのため、売却によって税金の滞納を整理できたとしても、その後の家賃を無理なく支払えるかを確認することが大切です。
当社では、リースバックをご提案する際、買取価格だけでなく、売却後の家賃や生活の見通しも含めて検討しています。
税金の滞納があるからといって、必ずリースバックが適しているわけではありません。
滞納額が大きく、少しでも高い価格で売却する必要がある場合は、通常の仲介売却のほうが適していることもあります。
反対に、売却後も自宅に住み続けたいという希望があり、売却代金で必要な債務を整理でき、家賃の支払いにも無理がない場合には、リースバックが選択肢になります。
差押えのある不動産を売却する際、実務上どこが難しいのか
通常の不動産売買であれば、売主様と買主様が売買条件に合意し、住宅ローンの返済や抵当権抹消などを調整して決済を進めます。
しかし、差押えのある不動産では、税務署や市役所などの行政機関も関係します。
そのため、売買価格が決まったからといって、すぐに決済できるとは限りません。
特に重要なのが、決済日に必要な納付額を正確に把握することです。
延滞税や延滞金は日数に応じて増えるため、決済予定日が変われば、納付する金額も変わる可能性があります。
また、複数の差押えがある場合は、それぞれの差押解除条件を確認する必要があります。
売却代金から税金を納付する場合は、買主が支払った代金が確実に納付へ充てられるよう、支払い方法や納付確認の段取りを整えることも必要です。
そして、司法書士と連携し、所有権移転登記と差押解除に伴う抹消登記を安全に進められるようにしておかなければなりません。
今回の決済では、税務署と市の担当者が立ち会い、決済後に銀行で滞納税金を納付するところまで確認しました。
このような進め方がすべての案件で必要というわけではありませんが、差押えのある売買では、関係者がそれぞれの役割を理解し、事前に手続きを確認しておくことが重要です。
特に買主様にとっては、購入後に差押えが残ることのないよう、解除と登記抹消まで確実に進められるかが大きなポイントになります。
当社としても、今回の決済を通じて、改めて事前調整の重要性を感じました。
自宅に差押登記が入っている方は、まず何を確認すればよい?
税務署や市役所から差押えを受けた場合、最初に確認していただきたいのは、現在の滞納額と不動産の登記状況です。
税金については、本税だけでなく、延滞税や延滞金を含めて、現在いくら納付する必要があるのかを確認します。
また、何年分の税金を滞納しているのか、今後新たに納期限が到来する税金があるのかも把握しておく必要があります。
不動産については、登記事項証明書を取得し、どこから差し押さえられているのか、抵当権などが設定されているのかを確認します。
登記簿の甲区には所有権や差押えなどに関する事項、乙区には抵当権などの担保権に関する事項が記載されます。
ただし、登記簿を確認しただけでは、現在の正確な滞納額までは分かりません。
納付状況によって滞納額は変わりますし、登記されていない税金の滞納が存在する可能性もあります。
そのため、税務署や市役所の担当窓口で、現在の滞納額と手続きの状況を確認する必要があります。
そのうえで、自宅の売却価格がどの程度見込めるのかを調べます。
売却代金で滞納税金や住宅ローンなどを整理できる見込みがあるのか。それとも、売却代金だけでは不足するのか。
この違いによって、取れる対応は大きく変わります。
また、公売や競売の手続きが進んでいる場合は、残された時間も重要です。
差押登記があることを知った段階で、できるだけ早く相談することをおすすめします。
税金の滞納を放置せず、早めに解決方法を考えてほしい
税金を滞納してしまう事情は、人によって異なります。
事業の資金繰りが悪化した方もいれば、収入の減少や予想外の支出によって、納税が難しくなった方もいらっしゃると思います。
最初は比較的小さな滞納だったとしても、新たな税金の納期限が到来し、延滞税や延滞金も加わることで、負担が大きくなってしまうことがあります。
そして、差押えを受けてから「どうすればよいか分からない」とご相談される方もいらっしゃいます。
ただ、差押えを受けたからといって、必ず自宅を失うと決まったわけではありません。
納付や猶予制度の利用によって解決できる場合もありますし、不動産の売却によって滞納を整理できる場合もあります。
また、条件が整えば、今回のようにリースバックによって売却後も住み続けられる可能性があります。
一方で、税金の滞納をそのままにしておけば、公売などの手続きが進み、自分の希望に沿った売却が難しくなることも考えられます。
当社が今回取り扱った案件も、税務署と市役所の担当者が立ち会う中で売買決済を行い、売却代金から滞納税金を納付するところまで確認しました。
差押えがある不動産でも、関係機関と調整しながら売却できるケースがあることを、今回の実務を通じても改めて確認できました。
税金の滞納や不動産の差押えでお困りの方は、まず現在の状況を整理することが大切です。
株式会社ヤマトハウステックでは、大阪を中心に関西エリアで、不動産の売却・買取・リースバックのご相談を承っています。
税務署や市役所から差押えを受けている不動産についても、滞納額や登記状況、住宅ローン残債などを確認しながら、売却の可能性を検討いたします。
自宅を売却して税金を整理したい方、できれば売却後も住み続けたい方は、お気軽にご相談ください。
差押えがあるから売却できないと諦める前に、まずはどのような方法が考えられるのか、一緒に確認していきましょう。
※本記事は2026年10月時点の制度に基づく一般的な解説です。差押解除、税金の優先関係、延滞税・延滞金の計算、納税猶予などの取り扱いは個別の事情によって異なります。具体的な判断については、税務署・地方自治体・税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。実際の決済事例については、個人が特定されないよう詳細を省略しています。
