金利上昇で「住宅ローンが払えない」?マンション価格高騰の裏で増える返済負担と任意売却・リースバック

最近、テレビの特集で「住宅ローンの返済が厳しくなり、任意売却を相談する人」が取り上げられていました。

紹介されていたのは、約78㎡・3LDKのマンション。

現在の価格水準は約8,000万円。一方、マンション価格が現在ほど高騰する前であれば、6,000万円程度だったといいます。

ここ数年、マンション価格は大きく上昇しました。

その一方で住宅ローン金利も上昇局面に入り、

「購入したときは払えると思っていた住宅ローンが、家計を圧迫するようになってきた」

という問題も無視できなくなっています。

今回は、マンション価格の高騰と住宅ローン金利上昇、そして返済が難しくなった場合の「任意売却」や「リースバック」について、不動産会社の立場から解説します。

新築マンション価格は10年間で約1.4倍に

近年のマンション価格上昇は非常に大きなものとなっています。

例えば関西圏では、新築マンション購入者の平均購入価格がこの10年間で1,658万円上昇し、約1.4倍になったとのデータもあります。

大阪市内に限ってみても、新築分譲マンションの平均価格は2016年の4,569万円から2025年には7,901万円となり、約1.7倍まで上昇しています。

マンション価格が上昇している背景には、土地価格だけでなく、建築費・人件費・資材価格の上昇、新築マンションの供給状況など、さまざまな要因があります。

そのため、以前なら6,000万円程度で購入できた広さ・立地のマンションが、現在では8,000万円前後になることも珍しくなくなっています。

価格上昇と同時に起きている「住宅ローン金利の上昇」

問題は、住宅価格だけではありません。

長期間続いてきた低金利環境が変化し、住宅ローンについても「金利上昇」を意識しなければならない時代になっています。

特に変動金利型の住宅ローンを利用している場合、適用金利が上昇すれば、将来的な返済負担が増える可能性があります。

住宅価格そのものが高くなれば、当然、借入額も大きくなります。

つまり現在は、

「住宅価格が高い」
「住宅ローンの借入額が大きい」
「そこに金利上昇が重なる」

という状況が起こり得るのです。

数年前には問題なく返済できると思って組んだ住宅ローンでも、物価上昇による生活費の増加や収入の変化などが重なることで、家計が苦しくなるケースも考えられます。

住宅ローンが払えなくなったら、すぐに競売になる?

住宅ローンの返済が難しくなったからといって、すぐに自宅が競売になるわけではありません。

重要なのは、返済が完全にできなくなる前に相談することです。

金融機関への返済条件の相談、自宅の通常売却、任意売却など、状況によって検討できる方法があります。

特に住宅ローンの滞納が続き、通常の売却では住宅ローンを完済できない場合に検討される方法の一つが「任意売却」です。

任意売却とは?

任意売却とは、住宅ローンの返済が困難になった場合などに、金融機関などの債権者と調整しながら、不動産を売却する方法です。

住宅金融支援機構も、返済継続が困難となった場合について、任意売却によって残債務を圧縮する方法を案内しています。

競売とは異なり、一般の不動産市場で購入者を探して売却することになるため、早い段階で相談することが非常に重要になります。

ただし、売却価格より住宅ローン残高が多い場合は、売却後に残る債務をどうするのかについても金融機関等との調整が必要です。

「家を売れば住宅ローンがすべてなくなる」とは限らない点には注意が必要です。

自宅を売却しても住み続けたい場合は「リースバック」という選択肢も

そして今回の報道でも少し紹介されていたのが「リースバック」です。

リースバックとは、自宅を不動産会社や投資家などへ売却し、その後は賃貸借契約を結んで家賃を支払いながら、同じ家に住み続ける仕組みです。

例えば、

「住宅ローンの返済負担を整理したい」

「子どもの学校があるので、すぐには引っ越したくない」

「自宅を売却して資金を確保したいが、生活環境は変えたくない」

といった場合に検討されることがあります。

ただし、住宅ローン残高や物件の査定価格によってはリースバックが利用できない場合もあります。

また、売却後は住宅ローンではなく「家賃」を支払うことになるため、売却できるかどうかだけではなく、売却後の家賃を無理なく支払い続けられるかを確認することが重要です。

「住宅ローン返済額」と「リースバック後の家賃」を比較する

住宅ローンの返済が苦しくなった場合、単純に「売る・売らない」だけで考える必要はありません。

例えば現在、

住宅ローン返済 月18万円
管理費・修繕積立金 月4万円
固定資産税等 年間約20万円

といった負担がある場合、実質的な住居費は月20万円を大きく超えている可能性があります。

仮にリースバックによって住宅ローンを整理し、売却後の家賃を月15万円程度に設定できるのであれば、毎月の住居費を抑えながら現在の自宅に住み続けられる可能性があります。

逆に、リースバック後の家賃が現在の住宅ローン返済額より高くなってしまうケースでは、リースバックが必ずしも適しているとは限りません。

大切なのは「いくらで売れるか」だけではなく、

売却価格・住宅ローン残高・毎月の家賃・今後何年間住みたいのか

まで含めて比較することです。

マンション価格が高い今だからこそ、早めに査定しておく

マンション価格が上昇していることは、住宅ローンを抱えている人にとって悪いことばかりではありません。

購入当時より不動産価格が上昇していれば、現在の住宅ローン残高よりも高い金額で売却できる可能性があるからです。

例えば、

購入時6,000万円
現在の住宅ローン残高4,500万円
現在の査定価格8,000万円

という状態であれば、売却によって住宅ローンを完済できる可能性があります。

一方、住宅ローンの返済を何か月も滞納してから相談すると、選択できる方法が少なくなってしまうことがあります。

「まだ滞納していないけれど、このまま金利や返済額が上がると厳しい」

という段階で一度、自宅の現在価格と住宅ローン残高を確認しておくことが大切です。

住宅ローンが苦しくなったときは「競売になるまで待たない」

住宅ローンの返済が厳しくなった場合、重要なのは早い段階で状況を整理することです。

まず確認したいのは、

  • 現在の住宅ローン残高
  • 毎月の返済額
  • 金利タイプ
  • 現在の自宅の査定価格
  • 通常売却した場合の手取り額
  • リースバックした場合の買取価格と家賃
  • 今後も自宅に住み続けたい期間

などです。

住宅価格が大きく上昇している現在だからこそ、売却によって住宅ローン問題を解決できるケースもあります。

また、「売却しなければならないけれど、できれば今の家には住み続けたい」という場合には、リースバックという方法もあります。

リースバック安心館では住宅ローン返済中のご相談にも対応しています

株式会社ヤマトハウステック「リースバック安心館」では、住宅ローンが残っている住宅についてもリースバックの査定を行っています。

住宅ローンが残っているからといって、リースバックができないわけではありません。

現在の住宅ローン残高と不動産の査定価格を確認したうえで、

「通常売却した方がよいのか」

「リースバックで住み続けられるのか」

「売却後の家賃はいくらになるのか」

「将来的に買い戻すことは可能なのか」

などを一つずつ整理していくことが重要です。

住宅ローンの返済について不安を感じている場合は、滞納してからではなく、できるだけ早い段階でご相談ください。

今の自宅に住み続けたいというご希望も含めて、それぞれの状況に合わせた方法をご提案いたします。