知っておきたい賃貸の壁紙補修ガイド! 費用・DIY方法から業者選びのコツまで

賃貸の壁紙が傷んだらどうしたらいい?入居中の事故や経年劣化で壁紙が損傷した場合の補修費用から、DIY方法、業者選びのポイントなど、壁紙補修に関する重要情報を徹底解説します。退去時のトラブル回避にも役立つ知識が満載の一読必須の記事です。

はじめに

賃貸物件に住む際、壁紙の補修は避けられない課題の一つです。入居中の事故や経年劣化により、壁紙に傷や汚れが付いてしまうことがあります。そうした場合、いくら費用がかかるのか、また、補修の義務はだれが負うべきかを理解しておく必要があります。このブログ記事では、賃貸の壁紙補修について解説します。DIYで対処できる範囲や、業者に依頼したほうがよい場合、さらには費用の目安など、壁紙補修に関する重要な情報を詳しく解説していきます。

費用についての基礎知識

壁紙の補修費用は、壁紙を交換する範囲や作業の難易度、さらには地域による違いなど、幅があります。ここでは、費用についての基礎知識を押さえていきましょう。

補修範囲による費用の違い

壁紙の補修費用は、部分的な補修と全面交換では大きく異なります。部分的な補修であれば数千円から1万円程度で済む場合がありますが、全面交換となると5万円以上の費用がかかる可能性があります。
たとえば、8畳の部屋で壁紙を全面交換する場合、費用は5万円から8万円程度と見積もられています。補修の範囲が狭いほど費用を抑えられますが、かといって目立つ部分の補修は避けたほうがよいでしょう。

作業の難易度による違い

作業の難易度によっても費用は変わってきます。リビングなど広い空間の補修は、作業量が多くなるため高額になる傾向があります。
一方、トイレやキッチンなどの狭い空間でも、作業性の悪さから費用は高くなりがちです。
また、補修に使う壁紙の種類によっても費用は変動します。一般的な壁紙ならば1平米あたり1,000円から1,500円程度ですが、デザイン性の高い壁紙を使えば、その分費用がかさんでしまいます。

地域による違い

補修費用は地域によっても異なります。都市部では人件費が高いため、郊外に比べて費用が高くなる傾向にあります。大手の業者に依頼すれば技術料が割高になりますが、個人業者に依頼すれば比較的安価で済む可能性があります。
あくまでも目安としてですが、地方都市では壁紙の補修費用は2万円から3万円程度、大都市では3万円から5万円程度と見られています。自分の地域の相場を調べておくことが大切です。

負担割合

次に、賃借人と貸主のどちらが補修費用を負担すべきかについて解説します。壁紙の損傷は、原因によって負担割合が大きく異なります。

経年劣化や自然損耗の場合

壁紙の破れや剥がれが、単なる経年劣化や自然損耗による場合、原則として貸主側が補修費用を負担する必要があります。通常の使用によって生じた劣化は、貸主の管理責任の範疇と見なされるためです。
具体的な負担割合は、契約内容によって異なります。

賃借人の過失による場合

一方、賃借人の故意や過失によって壁紙が損傷した場合、賃借人側が補修費用を負担しなければなりません。たとえば、釘を打ち付けたり落書きをしたことで壁紙が破れてしまった場合などがこれに当たります。
ペットによる壁紙の損傷も、基本的には賃借人の責任と見なされます。引っ越し時にペットの爪で壁紙をひっかいてしまったケースなどがそうです。賃借人が故意に損傷を与えたわけではありませんが、ペット飼育による過失と判断されることがあります。

火災保険での補償の可能性

壁紙の破損は、火災保険の補償対象となる場合があります。突発的な事故による損傷であれば、保険金の給付を受けられる可能性があります。一方、経年劣化による損傷や賃借人の故意による損害は、火災保険の対象外になります。
火災保険に加入していた場合は、補償の可否について保険会社に相談してみるとよいでしょう。ただし、書類の提出などが必要になる場合もあるので、早めの対応が賢明です。

DIYで補修する方法

壁紙の損傷が軽微な場合、DIYで補修することが可能です。業者に頼めばプロの技術で補修できますが、費用を抑えたい場合は自分で対処するのも一つの方法です。

市販の補修用品の活用

市販の補修用品を使えば、比較的簡単に壁紙の補修ができます。穴の補修には穴埋め材やパテ、剥がれた部分には接着剤やシールなどが便利です。100円ショップで手に入るアイテムもあり、材料費を抑えられます。
穴の補修方法の一例を挙げると、まずは穴に重曹を詰め、次にアロンアルファなどの接着剤を染み込ませます。その後、表面を削って平らに仕上げれば補修完了です。剥がれには、ボンドやのり、両面テープなどを使って元の壁紙を固定します。

壁紙シールを活用

広範囲にわたる壁紙の破損には、壁紙シールを活用するのがおすすめです。シールなら簡単に貼り付けられ、退去時に剥がしてしまえば、それほど目立たなくなります。
壁紙シールは柄や色の種類が豊富で、リビングやベッドルーム、キッチンなどの用途に合わせて選ぶことができます。賃貸仲介業者から提供される無地の壁紙シールもあり、大家さんへの事前相談は必要ですがアクセントクロスとしても使えます。

壁紙保護シートの活用

退去時の原状回復を簡単にするには、入居当初から壁紙保護シートを貼っておくのがおすすめです。この透明のシートを貼っておけば、退去時に剥がすだけで、元の壁紙に傷をつけずに済みます。
壁紙保護シートはリビングやキッチン、子供部屋など汚れやすい場所に重点的に貼るのがよいとされています。剥がす際は、クラフトナイフなどできれいに切り離せば問題ありません。

専門業者に依頼するメリット

壁紙の損傷が大きかったり、補修が難しい場合は、専門業者に依頼するメリットがあります。手間や費用をいとわず、適切な補修を求める場合は業者に任せた方がよいでしょう。

高い技術力

専門業者は、長年の経験から培われた高い技術力を有しています。壁紙の剥がれが目立たないように繊細に補修したり、穴の部分に壁紙をうまく合わせて目地を目立たなくしたりと、プロの腕前は折り紙付きです。
一見、自分でも綺麗に補修できたように見えても、若干の色の違いや質感の差は、最終的に目立ってしまう可能性があります。そうした失敗を防ぐには、専門業者に依頼するのが無難です。

安心の保証

専門業者に依頼すれば、作業の保証もついてきます。補修後に不具合が生じた場合、再補修してもらえるしくみになっています。
自分で補修した場合、些細なミスが原因で后から壁紙が剥がれたりする可能性もありますが、専門業者に依頼すれば、そうした心配は必要ありません。

スピーディーな作業

専門業者ならば、自分で行うよりもスピーディーに作業が進められます。経験から作業の手順が体に染み付いているため、効率的に作業を行えるのが強みです。
1人暮らしの場合、自分で壁紙の補修をするとかなりの時間がかかりますが、プロに依頼すれば、短時間で綺麗に補修が完了します。

まとめ

賃貸物件の壁紙補修は、入居者と貸主の双方にとって重要な課題です。経年劣化や自然損耗による場合は貸主の負担が大きく、賃借人の故意や過失による場合は入居者の負担が大きくなります。
費用面では、部分補修と全面張り替えでは金額に大きな開きがあります。専門業者に依頼すれば高い技術力とサービスは期待できますが、DIYで済ませられる範囲は自分で行った方が良いでしょう。
長期に渡って入居している場合は、壁紙の耐用年数を考慮する必要がありますし、火災保険の補償対象となる事例もあります。退去時の原状回復義務を果たすため、壁紙の補修については入居当初から注意を払うことが大切なのです。