フローリングにキズや剥がれができても一から張り替える必要はありません。本記事では、部分補修のDIY方法を素材別に詳しくご紹介。ワックス、パテ、補修ペンなどを使った手軽な方法から、ひび割れ対策までたっぷりとお教えします。自分でできるフローリング補修でいつまでも美しい住空間を保ちましょう。
はじめに
フローリングは住宅の床材として幅広く使用されており、耐久性に優れていますが、ときに傷や変色、剥がれなどのトラブルが発生します。そのような場合でも、フローリングを一から張り替える必要はありません。部分的な修理であれば、費用を抑えてDIYで補修することができるのです。本記事では、フローリングの傷や損傷に応じた適切な補修法をご紹介します。自分でもできるフローリングのDIY補修方法を知ることで、床材の寿命を延ばし、きれいな住空間を維持することができます。
小さな傷や擦り傷の補修法
フローリングにできた小さな傷やキズの補修は、比較的簡単に行えます。必要な道具も安価なものが多く、誰でも手軽にチャレンジできる内容です。
ワックスや補修ペンを使った方法
細かい擦り傷の場合は、ワックスがけやフローリング用の補修ペンを活用すると良いでしょう。ワックスを塗ることで、表面のキズを目立たなくできます。補修ペンは木目に合わせた色合いのものを選び、キズの上から丁寧に塗り重ねます。同系色のクレヨンを使うのも一つの手段です。
ホームセンターにはワックスや補修ペン、クレヨンなどの補修グッズがあり、100円ショップなどでも手に入れられます。少し手間はかかりますが、費用をかけずにキレイに直せるのが自分でDIYする最大のメリットです。
かくれん棒やパテを使った補修法
浅くて小さな傷は、かくれん棒と呼ばれる補修用のワックスで埋めることができます。ペンタイプのものもあり、簡単に扱えます。また、木工用パテを使えば、キズを完全に隠すことができます。パテを使った場合は最後に着色して仕上げる必要があります。パテの上からフローリング用補修ペンを塗れば、キズが目立たなくなります。
かくれん棒やパテは100円ショップでも手に入るので、地味な作業ですが気軽に挑戦できます。大事なのは、作業に適した色や質感のものを選ぶこと。時間と手間をかけてキズを丁寧に補修すれば、目立たない仕上がりが期待できます。
大きな傷や剥がれの補修
大きめの傷や剥がれの補修は、小さなキズよりも手間がかかります。しかし素材を理解し、適切な道具を使えば自分でも十分対応可能です。
無垢フローリングの補修方法
無垢フローリングの場合、まずはサンドペーパーで表面を研磨し、パテを詰めて研磨します。最後に着色剤を塗って仕上げます。専用の補修剤も市販されており、作業が簡単になります。アイロンを使えば、凹んだ部分を復元させることもできます。
大きな剥がれがある場合は部分的に張り替える必要があります。フローリングメーカーの補修用の材料を使えば、色味やデザインを合わせやすくなります。完全に同じ木材は見つからないかもしれませんが、トーンを合わせることで違和感を軽減できます。
複合フローリングの補修法
複合フローリングの傷は、樹脂パテや木工用ボンドで埋めるのが一般的な手段です。パテで傷を埋めた後、サンディングしてフローリング用補修ペンで着色すれば、キレイに直せます。剥がれた部分は同系色の材料を貼り付け、目立たないように加工します。
補修作業は慎重に行う必要があります。無理な力をかけたり適切な工具を使わなかったりすると、かえってフローリングを損傷してしまう恐れがあります。自信がない場合は専門業者に相談するのも賢明でしょう。
フローリングのひび割れ補修
無垢フローリングはひび割れが発生しやすく、放置すると補修が難しくなります。ひび割れが広がる前に早期対処することが大切です。
ひび割れの原因と対策
ひび割れの主な原因は乾燥によるフローリング材の収縮です。適切な湿度管理と定期的なメンテナンスを怠ると、材料が劣化しひび割れが生じてしまいます。乾燥対策としては加湿器の使用や、エアコン過剰使用の抑制が有効です。
ひび割れを放置すると、ホコリや汚れが溜まり、さらにひび割れが拡大していきます。早期に対処することで、その後の手間を大幅に省くことができます。
ひび割れの補修方法
ひび割れが浅い場合は、木工用ボンドやパテを流し込んで埋めることができます。深いひび割れには補修用の樹脂を注入し、上からパテで塗り固めるのが効果的です。危険を伴うため、補修は専門家に任せるのが無難です。
ひび割れの補修にはウッドフィラーという製品も使えます。フィラーを溶剤で溶かし、ひび割れに流し込みます。乾燥したら研磨を行えば、目立たない仕上がりが期待できます。
クッションフロアの補修
クッションフロアは柔らかい素材で作られており、フローリングとは異なる補修法が必要になります。DIYで対応できる範囲は限られますが、小さな傷なら自分でも直せます。
クッションフロアの特徴
クッションフロアは、押し込んだ跡が残りにくく保温性に優れている反面、フローリングに比べると耐久性が劣ります。比較的柔らかい素材なので、傷つきやすく、重い物を落とすと凹みができる可能性があります。
一般的には洗浄しやすく防水性も高いため、水まわりなどに使用されることが多いフロア素材です。しかし、傷が目立たないデメリットがあるので、適切なメンテナンスが必要不可欠です。
クッションフロアの簡単補修法
クッションフロアの小さなキズは、液体の補修剤やUV硬化樹脂、シーリング剤で埋めることができます。専用のキズ補修コートがシリコン樹脂製で、乾燥すれば再び柔らかくなるため、クッションフロアに最適です。
継ぎ目からの浮きや剥がれは、液状の接着剤で修復できます。しかし剥がれた面積が広い場合は、新しいシートに張り替えた方が賢明です。大掛かりな補修は避けた方が無難なので、確認を怠らないようにしましょう。
まとめ
フローリングのさまざまな傷を、自分で対処できる補修法をご紹介しました。キズの大きさや素材の種類に合わせて、適切な手段を選ぶことが大切です。補修は時間と手間がかかりますが、DI Yで挑戦することで費用を抑えられます。自宅の床をいつまでも美しい状態に保つため、傷が気になったらすぐに補修することをおすすめします。専門業者に依頼する前に、自分で対応できる範囲を見極めましょう。フローリングの補修に興味があれば、ぜひDIYにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。